音にも商標による保護が検討されています。 サウンドロゴ[Sound trademark]とは、企業がテレビ広告などで企業名や商品名にオリジナルの特徴的な「音」でアピールして宣伝に使う手法です。
例えば、インテルの「♪ポーン ピポンパンポン♪」という音は、日本のTVCMでも海外でも使用されていて、「この音はインテル」とイメージする方も多いと思いかと思います。
この音を勝手に真似されないように権利を認め保護しましょう、と日本の特許庁の方針が最近決まりました(平成27年施行)。
海外では、音について商標として認めている国がすでにあります。アメリカ、欧州共同体商標意匠庁(OHIM)、イギリス、ドイツ、フランスです。
アメリカで音の商標として有名なものに、ハーレーダビットソンの排気音が商標として認められたケースがあります。ハーレーの排気音は独特です。ほかにもアメリカのNBC放送がラジオサービスを識別する3つのチャイム(ステーションジングル)などがあります。
USPTO(米国特許商標庁)のWebサイトでは、商標登録されたサウンドロゴを聴くことができます。 聴きたいファイル(mp3)をダウンロードしてWindows Media Playerで再生します。子供向けのサイトですが、楽しいのでぜひお試しください。
インターネットなど商取引の国際化に伴い、商標の制度の国際的な調和の重要性が高まりわが国でも法改正をして音声や動画を商標で守るべきとの欧米企業からの要望に日本の特許庁が対応する方針を明らかにしました。
さらに、海外では「香り」や「匂い」も商標として認めている国が有ります。
例えばイギリスでは、自動車のタイヤに薔薇を連想させる花の香りをつけているものが商標として認められていたり、ダーツの羽にビタービールの強い香りを付 けたものが認められたりしています。しかし、日本では「香り」や「匂い」については技術的に特定が難しいとして、2010年の通常国会における商標法改正案で見送られました。